声帯ポリープとは
喉頭には声帯というヒダがあり、左右のヒダの縁がうまく合わさって振動すると、きれいに声を出すことができます。声帯にポリープができると左右の声帯の縁がうまく合わなくなって隙間ができるために空気が漏れてしまい、かすれ声になったり、声が出なくなります。
▼写真は声帯ポリープ
■声帯ポリープの原因・メカニズム
カラオケやたばこ、無理な発声によって、慢性的に声帯に負担をかけることが、声帯ポリープの原因です。また、声が出しづらいときに、無理に声を出し続ける事は、ポリープを悪くする重大な原因となります。
特に幼稚園や小学校の先生、接待を伴う飲食業の方などは、職業柄、日常的に大きな声を出す場面が多いため、声帯ポリープができやすいです。
声帯ポリープの治療
声帯に腫瘍やポリープができていないか、ファイバースコープを使って観察します。声帯ポリープができていた場合には、抗生剤・ステロイド、消炎剤を組み合わせて処方します。
カラオケで大声を出した、かぜで咳がひどかったなど、一時的にのどに負担がかかって、短期間、声がかすれる時には、薬で改善が期待できます。
幼稚園や小学校の先生、接待を伴う飲食業の方など、慢性的にのどを酷使している方、長期間の喫煙歴のある方など、経過の長い方は、保存的治療をしても症状が改善しないことが多く、ポリープの切除手術(喉頭微細手術)が必要になります。
当院で2ヶ月程度治療を行っても改善が見られない場合は、手術が必要になりますので連携病院に紹介します。