以下に一般的な原因をいくつか挙げますが、正確な診断や治療については早めに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。
唾液腺炎
耳の下や顎(あご)の下には、唾液腺(だえきせん)と呼ばれる唾液を作る組織があります。耳の下にあるのが耳下腺、顎の下にあるのが顎下腺です。細菌やウイルスが耳下腺や顎下腺に感染すると、唾液腺炎が起こって、耳下腺部や顎下腺部の、腫れや痛み、発熱などの症状が出てきます。
甲状腺疾患
甲状腺は、くびの喉ぼとけの下にあり、エネルギーを作るために必要な「甲状腺ホルモン」を産生しています。簡単に言ってしまうと甲状腺は、体を元気にするホルモンを作っています。
甲状腺ホルモンが多くなりすぎると、発汗・体重減少・動悸が引き起こされます。これを、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)といいます。逆に甲状腺ホルモンの量が少なくなると、皮膚乾燥、体重増加、倦怠感が起こってしまいます。これを、橋本病(甲状腺機能低下症)といいます。どちらの病気も、甲状腺が全体的に腫れてくることが多く、女性に多いことが特徴です。
くびに痛みのない、硬いしこりを触れる場合には、悪性腫瘍(がん)の可能性があり、早急に治療が必要になります。もし、くびに硬いしこりがあるようでしたら、早めに当院までご相談ください。
くびに痛みがある場合には、炎症の可能性が高く、化膿性甲状腺炎や亜急性甲状腺炎が有名です。