メニエール病とは
メニエール病は、回転性めまい・難聴・耳鳴りを繰り返す病気です。季節の変わりめ、梅雨、台風など気圧が変化しやすい時期に発作が起こりやすいです、診断上「繰り返すこと」が非常に重要で、初めて起こしためまいではメニエール病と診断するのは困難です。
メニエール病になると、下記のような症状が起こります。
(1)数週間前から、数ヵ月に一度めまい発作がある。数日前もめまい発作があった。
(2)発作の前日頃より片耳の聞こえが悪くなり、耳のつまり感、耳鳴りもあった。
(3)翌朝、強烈な回転性めまいが起こってきて、何回も吐いてしまった。
慌てて救急車で病院へ行き、そのまま入院。
(4)点滴してもらい、めまいは数時間で収まったが、まだ難聴が残っている。
メニエール病の原因・メカニズム
内耳を満たす内リンパが過剰になる(内リンパ水腫)と、内耳の働きが異常となり、めまいを生じます。
この病気の原因は、「内リンパ水腫(ないりんぱすいしゅ)」といわれています。一言で言うと、耳の中(内耳)がむくんでしまうのです。このむくみがひどくなるとめまい、難聴が起こってきます。メニエール病のひどいめまいについては心配はありません。数時間から長くても一日でほとんど治ります。むしろメニエール病の怖いところは、一度悪くなった聴力が必ずしも元に戻らないことです。めまい発作に伴って聞こえが悪くなり、段階的に聴力が低下していきます。
メニエール病の治療
この病気の治療は、めまい発作のある時期とない時期で異なります。めまいがある時期は抗めまい剤や吐き気止めを用い、とにかくめまいを止めるようにしていきます。その後、聴力を戻すため、浸透圧利尿剤(尿を出す薬)やステロイド剤を使って、内耳のむくみを取ります。めまいが収まってからも、ある程度症状が落ち着くまではビタミン剤や陳謝賦活剤を内服する必要があります。一度起こってしまうと完治は難しい病気ですので、根気強く治療しなくてはなりません。