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アレルギー性鼻炎の原因・症状と治療法

アレルギー性鼻炎とは?

アレルギー性鼻炎には「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎」があります。
1年中症状がでる「通年性アレルギー性鼻炎」ではダニやハウスダストが原因です。特定の時期にのみ症状が起こる「季節性アレルギー性鼻炎」は花粉症と呼ばれます。
なかでもスギ花粉による花粉症が最も多いとされており、スギ花粉症では、花粉が飛散する2月中旬から4月初旬に症状が起こります。

アレルギー性鼻炎の症状

くしゃみ、鼻水、鼻づまり

アレルギー性鼻炎の症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみなどで、かぜによく似ています。
しかし風邪と違って、くしゃみは連続して起こり、回数が多い、鼻水はサラサラしているという特徴があります。
通常、喉の痛みや発熱は起こりませんが、鼻づまりが続くと、喉にイガイガした感じが起こります。このような症状が続くと、頻繁に鼻をかむことで、粘膜に傷ついて鼻血が出たり、集中力が低下したり、よく眠れなかったりと日常生活に大きな支障をきたします。

せき

アレルギー性鼻炎が増悪する時期には、気管が過敏になりせきが出やすくなります。
アレルギー性鼻炎のせきの特徴は、痰のからまない乾性咳嗽で、胸の奥から起こるせきです。
アレルギー性鼻炎患者さんの約2割に喘息を合併していると言われており、喘息の持病のある人はこの時期喘息が悪化することが多いので注意が必要です。鼻はのどや気管とつながっているので、鼻のムズムズした感覚がのどや気管まで伝わって、のどや気管にイガイガした感じが起こることもあります。
せきが起こりやすい時間帯は、一日で気温が最も低くなる、寝る前や朝方といった、布団に入っている時間です。 そんな時には吸入ステロイド薬が有効です。
また鼻水が多いと、鼻水がのどに流れ込んで、その鼻水が気管支を刺激する後鼻漏もせきの原因になります。この場合は抗アレルギー剤の内服やステロイドの点鼻薬を使用します。

アレルギー性鼻炎と
鼻風邪の違い

アレルギー性鼻炎の原因と
発症の仕組み

アレルギー性鼻炎の原因

アレルギー性鼻炎は、特定のアレルギー反応を起こす原因物質=「アレルゲン」が身体の中に侵入してきた際にできる抗体が原因です。
花粉症は、鼻の粘膜に花粉が付いたとき、体の免疫システムが過剰に反応して、鼻水、鼻づまり、くしゃみなど鼻炎症状が起こります。花粉が飛散する2月中旬から4月初旬に症状が起こり、なかでもスギ花粉による花粉症が最も多いとされています。

アレルギー性鼻炎
発症の仕組み

定期的に体内に花粉やハウスダストが入ってくることで、リンパ球により抗体が少しずつ産生され体内にたまっていきます。抗体は肥満細胞に付着します。
再び体に花粉が入ると花粉は肥満細胞の抗体に結合して、肥満細胞は鼻水、くしゃみを引き起こすヒスタミンや鼻づまりを引き起こすロイコトリエンといった化学伝達物質を放出し、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、眼の痒みという症状を引き起こします。体内に蓄積された抗体量が一定量を超えると、ある日突然アレルギー反応が起こります。
今までくしゃみや鼻水で困ったことがなかった、という方でも、突然アレルギー性鼻炎になります。70歳代の患者さんが、初めて花粉症になることもみられます。
最近では子どもの花粉症の低年齢化が進んでおり、2歳半でスギ花粉症になっているお子さんが数多くみられます。
ハウスダストが原因である場合では、通年性に症状が続くことが多く、生活環境の改善が大切です。ストレスや偏食、大気汚染なども原因となります。

花粉症の治療方法

鼻水、鼻づまりくしゃみを抑えるための内服薬を処方します。鼻の症状が強い場合は点鼻薬、目の症状が強い場合は点眼薬も併せて処方します。

内服薬

(1)第二世代抗ヒスタミン薬
鼻水、鼻づまりくしゃみが強い場合に使用します。
第二世代抗ヒスタミン薬は、人によって効果や眠気などの副作用に大きな差があるのが特徴です。最近では眠気の少ない薬もありますので、ご自身の体質を医師に伝えて相談されることをおすすめいたします。
妊娠中は基本的に使用できません。授乳中でも、フェキソフェナジン(アレグラ®)、デスロラタジン(デザレックス®)など一部の薬は、使用可能です。
引用:授乳中に安全に使用できると考えられる薬 – 薬効順 – | 国立成育医療研究センター
(2)ロイコトリエン受容体拮抗薬
鼻づまりが強い場合に使用します。花粉症による咳の治療にも効果があります。妊娠中、授乳中は原則的に使用できません。

点鼻薬

(1)ステロイド点鼻薬 
鼻内に1日1~2回噴霧します。定期的に使用しないと効果が十分発揮されません。妊婦さんでも使用可能です。
(2)血管収縮剤 
粘膜の血管を収縮させて粘膜の腫れを取り除くことで、鼻づまりに効果を発揮します。即効性があるのですが使い過ぎると、副作用で逆に腫れがひどくなり鼻づまりが増悪します(薬剤性鼻炎)。
症状がひどいときのみ使用してください。市販の点鼻薬には、ナファゾリン塩酸塩という成分が含まれている場合があり、使いすぎには注意が必要です。

漢方薬

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)、葛根湯(カッコントウ)、苓甘姜味辛夏仁湯(リョウカンキョウミシンゲニントウ)などが処方されます。妊娠中や授乳中でも内服することができます。

その他の治療法

お薬でのコントロールがうまくいかない方、パイロットやドライバーなど職業上お薬が飲めない方、受験生など薬の副作用で眠くなりたくない方には、舌下免疫療法やレーザー治療がおすすめです。

(1)舌下免疫療法

舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、スギ花粉症やダニアレルギーの根治治療(完全に治す治療)です。
月1回の通院で、くしゃみ・鼻づまり・目のかゆみが改善され、根治すれば通院の必要がなくなります。根治までには3~5年と長い時間がかかります。
1日1回薬を使用していただくだけの治療なので、それほど負担の大きい治療ではありません。始めるにあたって条件があります。詳しくは下記ページにてご説明しております。

(2)レーザー治療
レーザー治療は、鼻の粘膜の表面にレーザー光線を照射して、腫れている粘膜を凝固させる手術です。粘膜がギュッと縮まるため、鼻の中の空間が増え、鼻づまりが軽くなります。
たくしゃみや鼻水などの症状も緩和されます。手術と聞くと痛みを心配される方もいらっしゃいますが、術前にしっかりと麻酔を行いますので、ほとんど痛みはありません。
効果の持続期間については個人差もありますが、1回の治療で6ヶ月程度は症状が治まることが多いです。詳しくは下記ページにてご説明しております。

花粉症のよくあるご質問

症状が止まったら薬の服用をやめても大丈夫でしょうか?
花粉症の薬の効果が十分に発揮されるためには、血中濃度が維持されている必要があります。そのためには決められた量をきちんと使用しなくてはいけません。
花粉症シーズン中に薬を中止する際には注意が必要です。
花粉症やダニアレルギーを完治させることは可能でしょうか?
花粉症やダニアレルギーを完治させる唯一の方法は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)です。 アレルギーの原因物質(アレルゲン)のエキスを少しずつ投与していくことによってアレルギーを起こしにくい体質にしていく治療法です。
免疫療法には、皮下注射で行う「皮下免疫療法」と舌下に薬を留置する「舌下免疫療法」の2種類の免疫療法があります。
以前は皮下免疫療法が行われていましたが、副作用であるアナフィラキシーショックや通院頻度が負担となっており、現在ではほとんど行われておりません。重症の副作用が少ない舌下免疫療法が主流となっています。詳しくは下記ページにてご説明しております。

花粉症の症状を緩和させるために、普段からできることはありますか?
(1)花粉症のセルフケア
花粉がアレルゲンの場合は、外出時に花粉をできるだけ避けるようにすること、また、屋内に花粉を持ち込まないようにすることが大切です。
帰宅したら、室内に入る前に花粉をよく払い、すぐに洗顔、うがいを行ってください。この時期は窓や戸のむやみな開閉は避け、洗濯物は屋外ではなく室内干しにすることをお勧めいたします。
マスクや眼鏡を着用してください。自分の顔に合う大きさの商品を選んで、正しく装着することが必要です。
一般的にウールや衣服は木綿や化繊と比較し花粉が付着しやすいため、上着はウール素材の衣服は避け、ツルツルした素材であるナイロンやポリエステル製がお勧めです。目の表面に花粉が付着すると、目のかゆみや充血を引き起こします。コンタクトレンズの使用は、花粉によるアレルギー性結膜炎を悪化させるとされていますので、花粉症の時期が眼鏡を使用してください。
(2)ハウスダストアレルギーのセルフケア
ハウスダストがアレルゲンの場合は、できるだけハウスダストがたまらないような生活環境を整えることが重要です。週2回以上、1畳あたり30秒以上、掃除機で掃除してください。
シーツやふとんカバーは週1回以上、洗濯してください。 こまめに換気し、湿度50%は以下に保ちましょう。カーペットや畳よりもフローリングの方が、ハウスダストが溜まりにくいです。
布張りソファーやぬいぐるみもお勧めいたしません。ペットアレルギーの場合は、 ペットの飼育をやめるのが望ましいのですが、難しい場合は屋外で飼い、寝室には入れないようにします。
またペットを常に清潔にし、掃除もこまめにしましょう。
妊娠中ですが花粉症の薬を使うことはできますか?
妊娠中は、抗アレルギー剤を使用することはできません。
特に胎児の器官がつくられる妊娠1ヶ月まででは、薬の成分が胎児に悪い影響を与えるとされております。
ステロイド点鼻薬とステロイド点眼薬、漢方薬は使用可能です。
引用:ツムラ小青竜湯エキス顆粒(医療用)
授乳中ですが花粉症の薬を使うことはできますか?
レボセチリジン、フェキソフェナジン、デスロラタジンなどは、使用可能です。
引用:授乳中に安全に使用できると考えられる薬 – 薬効順 – | 国立成育医療研究センター

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